2017年10月17日火曜日

観る年代で映画が変わる Part 15(命ある限り 原題 : JAB TAK HAI JAAN )

2017年10月17日

大阪ではめずらしく、雨が降ったりやんだりの日々が数日間続いています。
今日の気温は16度だとか、まさか、パスされてしまったのでは・・・?

パソコンで YOUTUBE  を見ていた妻が、振り向いて私に声をかけました。


「あんた、まだモリカケ問題で何か言ってるで」
もう終わったんちゃうの」

パソコンを覗くと、10月11日夜に放送された番組、
報道ステーション「衆院選最後の党首討論会」が流れていました。

その最初の議題が、「森友・加計問題」で、質問のトップが、
希望の党代表と呼べばいいのか東京都知事と呼べばいいのか、
小池百合子さんでした。
私は、唖然としてしまいました。


「信じられへんな」
TBSにもあきれるが、小池さんには失望したで」
モリカケ「問題」というのはおかしい!  あれは「スキャンダル」や!
「党首討論会の最初の議題がスキャンダルでっか・・・・?」


問題スキャンダルとどう違うんや」


「うまく説明でけへんけど、
問題と呼べるのは、汚職とか贈収賄のように事件に発展していく可能性のある場合で、
その具体的な証拠品や状況証拠が、ある程度そろっている場合や」
モリカケには何もあらへん
スキャンダルとは、憶測の塊みたいなもんやな」
「モリカケは安倍総理と加計さんが友達だから怪しいという話やろ」
モリカケの目的は
安倍総理の人格を失墜させるのが目的としかおもわれへんわ」
「しかも、安倍総理はちゃんと説明しているやんか」
「頭の悪い俺でも、あの国会での説明で納得したで
小池さんは、8割以上の人がまだ不振を抱いていると言ってたで」
「もしそれがほんまだとすると、問題は別のところにあると思うな」
「とんでもない偏向報道という大問題がね」


「そうやな、あんた国会中継全部見てたもんな、そんな人、あんたぐらいなもんや」
「小池さんが、あの8割といった数字は自分で調べたのやろか?


「まさかそれはあらへん、口から出まかせに言ったことでもないと思うしな」
小池さんは、数字の根拠を示す責任があると思うな」
「11日だと、選挙の告示も過ぎているからな」
「場合によっては、公職選挙法違反にも抵触するかもしれへんで」


「たとえば、近所の奥さんに、
『あんた気悪せんで聞いてや、あんたの旦那が、デパートで
若い女性と一緒に買い物しとったで』と聞かされたらどうする」


「その日にちと時間と、デパートの名前を聞いて、あんたにそれとなく確かめるわ」


「確かめられても、やましいことは何もないからな」
「多分、いつものようにいい加減に答えると思うよ」
「おそらく疑惑は晴れるどころか、増すやろな」
「もしかしてその奥さんが携帯で写真を撮っていて、『これが証拠よ』と見せるかも」
「実際は、たまたまそのデパートへ行った時に、その女性が何かを落としたので」
「それを拾ってあげた、ということだけなんだけどな」
「でもそれを言い訳だと言い張って、きちんと説明してと迫られれば」
「俺は悪魔の証明をしなければならなくなる。」
悪魔の証明は不可能なんだよ」


「スキャンダルの説明は、もう充分わかったわ」
「だけど、あんたは心配ない!  そんな甲斐性ないから


「・・・・・・・・・・・・・・・?」

それでは映画「命ある限り」を紹介します。

命ある限り

原題 : JAB TAK HAI JAAN
製作 : 2012年
製作国 : インド



監督ヤシュ・チョープラ/脚本:アディティヤ・チョープラ/
音楽:A・R・ラフマーン

出演シャー・ルク・カーン(サマル)/カトリーナ・カイフ(ミラ)/
アヌシュカ・シャルマ(アキラ)/アヌパム・カー/リシ・カプール

(あらすじ)
防御服を身に着けた爆弾処理班の兵士が、その処理にてこずっている。
そこへバイクに乗ったサマルがやってくる。
彼は防御服も身に着けず、慣れた手つきで爆発物の処理を素早く完了する。
命知らずの男サマル。

場面は、美しいラダックの湖。
ディスカバリー・チャンネルに映像を提供しているジャーナリストのアキラが、
水着姿で岩の上から飛び込んだ。
"冷たい"と一言、そして泳げなくなる。
"たすけてー"と何度も叫んだ。
たまたまそこを通りかかった軍人サマル・アーナンドに助けられる。
しかし彼は上着をアキラに着せると、すぐにバイクで立ち去った。

アキラは上着のポケットに偶然入っていた彼の日記を見てしまった。
そして彼が以前住んでいたロンドンで起きた悲しい過去を知ってしまう。

物語は10年前の雪が降り積もった教会から始まる。
一台の車から赤い服を着た若い女性が教会に入った。
彼女の名はミラ、実業家の令嬢である。
神様へ、父のすすめる結婚話が破談になるようお願いする為だった。
その教会で掃除のアルバイトをしていたサマルは、一部始終を見ていた。
そして、彼女に恋心を抱く。

サマルはロンドンで様々なアルバイトをこなしながら生活していた。
街頭ミュージシャン、魚市場の配達人、レストランのウエイター....。

サマルは、街頭で歌っている時に再びミラと出会う。そして二人は惹かれ合っていく。
だが、ある事故を切欠に、サマルはミラと別れてロンドンを去った。

インドに戻ったサマルは軍に入り、爆発物処理の任務に就いた。
どんな爆発物でも、防護服も着ないで処理し、一度も失敗したことのない男。

アキラはこの「死なない男」を主人公に番組を作ろうと考えた・・・。


監督は2012年10月に他界したインドを代表するヒット・メイカー、
ヤシュ・チョープラ。
本作は彼の遺作となる。
娯楽映画のツボを知り尽くし、円熟した演出は、
ラブストーリーのお手本のような作品である。

実は、アヌシュカー・シャルマー演じるアキラという名前は、
「黒澤明」から取られている。
サマルがアキラと最初に出会った時に「日本人か?」と訊るシーンや、
爆弾処理現場で「おい、そこのクロサワ!」と呼びかけたりするシーンもある。

所々で繰り広げられるマサラムービー独特の歌と踊りは、もう最高です。
私は、この映画を3回観ました。
お勧めです。是非観てくださいね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回もインド映画で、「恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム」を、
紹介します。