2018年12月28日金曜日

観る年代で映画が変わる Part 37 (バーフバリ 伝説誕生 原題:Baahubali)

なんと、せわしい年の瀬なのでしょうか。

お昼のワイドショーでは日産自動車前会長のカルロス・ゴーン再逮捕の報道で、
持ちきりです。


ゴーンさん、保釈されると思ってたのに、又、再逮捕やて
「もう3回目やで」
いつまで、勾留されるんやろか?

「ようわからんけど・・・・・」
「東京地検特捜部も必死やろしな・・・?」
ゴ~ン、やから」
「まだ早いけど、除夜の鐘の鳴る数と同じ、108日くらいの勾留とちゃうか」
「日産の、ゴ~ンと響いて、108日」字余り

「いくら何でも、それは無いと思うで、でも上手い!  座布団3枚や

「ところで、今年は災害の多い年やったな」

「ホンマや、台風21号のゴッツイ風の威力は、今でも身震いするわ」

被害にあわれた方々大変やろな政治の責任も大きいで
「もし、自分が政治家だったら、年俸を全額返上して寄付に回すな」

「あんたは、政治家になられへん! 心配せんでええ

「・・・・・」

今年の漢字は「災」です。

平成最後の年の漢字は「災」 自然災害の多発で

今年1年の世相を漢字一字で表す「今年の漢字」が12日、京都市東山区の清水寺で「災」と発表された。森清範(せいはん)貫主(かんす)が特大の和紙(縦1・5メートル、横1・3メートル)に豪快に揮毫(きごう)した。

 日本漢字能力検定協会(同区)が毎年公募。協会によると、応募総数19万3214票のうち、「災」が最も多い2万858票を集めた。6月の大阪北部地震7月の西日本豪雨、9月の台風21号、24号など自然災害の多発が理由という。
「災」は新潟県中越地震の発生や子供が被害者となる殺人事件が多発した平成16(2004)年以来2回目。森貫主は「人災や自然災害のないような来年でありますように」と話した。
産経新聞 2018.12.12 14:10ライフくらし

今年の主な災害をまとめてみました。

1月
関東甲信で大雪=東京20センチ超、4年ぶり警報
草津白根山で噴火
札幌市の共同住宅で火災、11人死亡

2月
福井県で記録的大雪

4月
大分山崩れ、死者6人

6月
大阪北部地震 震度6弱
 大阪府北部を震源とした地震が18日発生、大阪市など5市で震度6弱を観測、4人が死亡した。高槻市では小学校のプールの塀が倒れ、登校中の小4女児が死亡。市教委は謝罪した。

7月
西日本豪雨=死者220人以上
西日本が5日から数日間、記録的な豪雨に襲われた。11府県で大雨特別警報が発令され、死者は220人以上。平成最悪の気象災害となった。

埼玉・熊谷で41.1度=国内最高
埼玉県熊谷市で23日、気温が国内観測史上最高の41・1度を記録した。

8月
群馬県の防災ヘリ墜落、9人死亡

9月
台風21号
台風21号が4日、四国、近畿を縦断した。死者14人。関西空港は高潮で一部冠水し、連絡橋にはタンカーが衝突。旅行客ら約8000人が孤立した。

北海道地震
北海道の胆振地方を震源とする地震が6日、発生し、厚真町で最大震度7を観測した。土砂崩れなどによる死者は41人。国内初の全域停電が起きた。

更に、台風24号

どうか、来年は良い年でありますように

それでは、インド映画「バーフバリ 伝説誕生」を紹介いたします。

バーフバリ 伝説誕生

原題:Baahubali
製作年:2015年
製作国:インド(テルグ語、タミル語、キリキリ語(部族カーラケーヤの架空の言語))



監督: S・S・ラージャマウリ/ 原案: V・ヴィジャエーンドラ・プラサード/
脚本: S・S・ラージャマウリ/ 撮影: K・K・センティル・クマール/
音楽: M・M・キーラヴァーニ

出演: プラバース (シヴドゥ/王子マヘンドラ・バーフバリ/国王アマレンドラ・バーフバリ)/
ラーナー・ダッグバーティ(暴君バラーラデーヴァ)/タマンナー(女戦士アヴァンティカ)/
アヌシュカ・シェッティ(デーヴァセーナ)/ナーサル(ビッジャラデーヴァ)/
サティヤラージ(カッタッパ)

あらすじ

舞台は、古代インド、深夜、巨大な滝の下
マヒシュマティ王国の国母シヴァガミは、赤ん坊を抱えながら、追手の兵士と戦う。

ある村に差し掛かろうとするが、足を滑らせて川に落ちてしまう。
国母シヴァガミは、守護神シヴァ神に向かって叫ぶ
「どうか、自分の命と引き換えに赤ん坊の命を、お救いを!」

手だけが川面に突き出され、その手には赤ん坊が。

翌朝、赤ん坊は村人に助け出され、国母シヴァガミは川に沈んでいく。
子供のいない村長の妻サンガは、その赤ん坊が神からの授かりものだと思いました。

サンガはその子に「シヴドゥ」と名付けて、我が子のように育てます。

シヴドゥは、成長するにつれ、滝への興味が増していきます。

そして25年後、シヴドゥは立派な青年に成長しました。
しかし、毎日滝をよじ登ろうとするシヴドゥ。
心配したサンガは村の導師にお伺いを立てます。
導師はサンガに、シヴァ神の石像に水かけ1,000回の行を命じました。
そのことを知ったシヴドゥは、母サンガを心配して、シヴァ神の石像を担ぎ上げて、
それを滝の下に置き、永久に水をかけなくてもいいようにしたのです。

その時、シヴドゥは滝から落ちてきた木製の女性の仮面を拾いました。

その時から、シヴドゥは「持ち主の女性に会いたい」と願うようになり、
また、滝登りを始めたのです。

そんなある日、シヴドゥは幻想的な天女に導かれて、遂に滝登りが成功したのです。

滝の上に到達したシヴドゥが見かけた一人の女性、アヴァンティカ。
アヴァンティカは仲間と共にマヒシュマティ兵との戦いの真っただ中でした。

彼女は、マヒシュマティ王国の暴君バラーラデーヴァに捕われの身となっている、
デーヴァセーナ王妃を救い出そうとするクンタラ王国の女戦士で、
デーヴァセーナ王妃の救出を命じられていたのでした。

シヴドゥは仮面の女性がアヴァンティカと知り、彼女に様々なアプローチをかけます。
そして、やがて二人は愛し合うようになるのでした。

しかし、アヴァンティカには王妃救出の使命があります。
単身でマヒシュマティに向うアヴァンティカ。
ところが、途中で彼女はマヒシュマティの兵隊に捕まってしまいます。
彼女が殺されそうになった、その時、シヴドゥが現れます。
彼は、たった一人でマヒシュマティ兵を全滅させてしまいます。

その時、マヒシュマティの兵士の一人が彼を見て「バーフバリ」と呟きます。
シヴドゥはアヴァンティカに代わり王妃の救出を引き受け、
単身でマヒシュマティ王国に乗り込むのですが・・・。

方や、マヒシュマティ王国では。
カーブルの武器商人アスラム・カーンは武器工場長カッタッパの剣術の腕に感服します。

しかし、アスラムはカッタッパが奴隷の身分だと聞き驚きます。
代々王国に仕える家の出身であるカッタッパはその身分を受け入れ、国王に忠誠を誓っている彼の心の篤さに、アスラムは敬意を示すのでした。

ところが、国王バラーラデーヴァは国民に重税と弾圧で圧政を敷いていたのでした。
哀れにも、宮殿の中庭にはデーヴァセーナが幽閉されており、彼女は毎日中庭の小枝を集める日々を送っていました。
カッタッパはデーヴァセーナに、自分に鎖を切るよう命じて欲しいと言いますが、
彼女は「いつか息子が助けにくる。息子が倒したバラーラデーヴァを焼くために小枝を集めているのです」と、そのことを予言しているかのように答えました。

都ではバラーラデーヴァの誕生日を祝う、巨大な彼の黄金像の建立式が行われていました。
奴隷たちが、総がかりで何本もの綱を引いています。
その時、突然、巨大な黄金像が倒れかけ、老人がその下敷きになりかけました。
そこにシヴドゥが現れ、その老人を救い、姿を消します。老人が「バーフバリ」と叫ぶ。
そして民衆も次々に「バーフバリ」の名を叫び出します。

怒り狂うバラーラデーヴァは「バーフバリ」と叫ばれた者を探し出すよう、
兵士たちに命じました。
兵士に紛れ込んだシヴドゥは、宮殿に火をかけ、騒ぎに乗じてデーヴァセーナを、
救い出します。
待ち伏せていた、バラーラデーヴァの息子バドラ王子の部隊に捕まってしまうのですが、
シヴドゥは兵士たちを全滅させてしまいます。
そして、駆け付けたカッタッパとの一騎打。
そこには、アヴァンティカらの部隊、シヴドゥを探すために洞穴を登ってきたサンガたちが集まってきていました。
シヴドゥはカッタッパの剣を奪い、逃げようとしたバドラの首を刎ねてしまいます。

カッタッパは雷雨の中で彼の顔を見た途端、「バーフバリ」と叫びその場に崩れます。

翌朝、シヴドゥはカッタッパから、自分の正体がマヒシュマティの王子であることを知らされるのでした。
カッタッパは彼の父王アマレンドラ・バーフバリの生涯を語り出します。

カッタッパの話は、50年前にさかのぼります。
マヒシュマティ王国を建国したヴィクラマデーヴァ王が急死し、
時を同じくして王妃も病死します。
後には生まれたばかりの王子バーフバリが残され、
国務は王兄ビッジャラデーヴァの妃シヴァガミが代行することになりました。
シヴァガミは「バーフバリとバラーラデーヴァのうち、より優れた者を王位に就ける」と宣言しました。

バーフバリとバラーラデーヴァは、文武両道に優れた王子と成長しました。
シヴァガミはどちらを王位に就けるべきか決めかねていました。
ある日、家臣が軍事機密を盗み出す事件が発生します。
二人はその家臣を捕らえて尋問し、軍事機密が隣国の蛮族カーラケーヤに渡ったことを
聞き出します。
カーラケーヤ軍10万人に対してマヒシュマティ軍は2万5,000人。
危機を迎えたバーフバリは三叉作戦を立案し、カーラケーヤ族長を狙うことを提案します。それを聞いたビッジャラデーヴァは「カーラケーヤ族長を討ち取った方を王位に就ける」と提案し、シヴァガミも提案を了承しました。

ビッジャラデーヴァの策略で満足な武器を与えられずにいたバーフバリは、
策を巡らせてカーラケーヤ軍を翻弄します。
カーラケーヤ軍が混乱したスキを突き、バーフバリとバラーラデーヴァの部隊が出撃し敵陣に突入します。
カーラケーヤ族長は捕らえた村人を盾にして抵抗しますが、バラーラデーヴァは人質ごとカーラケーヤ軍を撃破します。
逆に、バーフバリは人質を救出しつつ攻撃を加え、敵を撃破しました。

勝利に沸き立つマヒシュマティ
シヴァガミがバラーラデーヴァの武勇を称賛しますが、
彼女はバーフバリを次の国王に指名しました。
詰め寄るビッジャラデーヴァに対し、シヴァガミは
「バラーラデーヴァは勇猛に戦いましたが、
バーフバリは国民を救うことを考えていた」
と語り、バーフバリは歓呼の声が挙がる中で王位に推戴されました。

サンガは、「シヴドゥの父、バーフバリに会いたい」と言いますが、
カッタッパは「既にこの世にはいない」と答えます。
シヴドゥは父が死んだ理由を問いかけると、
カッタッパは「仲間に裏切られて死んだ」と語り、
「その裏切り者は自分だ」と告げたのです・・・。


「マッキー」のS・S・ラージャマウリ監督伝説の戦士バーフバリの数奇な運命を、
VFXを駆使した迫力の映像で描く歴史アドベンチャー大作
インド国内で最高額の予算で製作された本作は2部作の前編です。

インドの歴代興行収入最高額を記録しました。
VFXは2,500ショットに及び、映画の90%でCGIが使用されているそうです。

滝の映像を作る際には流体力学とシミュレーションの複雑さから、
2年以上の歳月が掛かっているそうです。

最高に面白い映画です。是非お勧めです。

最後までお読みいただきありがとうございます。

次回は、後編の「バーフバリ 王の凱旋」を紹介します。

それでは、よいお年をお迎えください。
 

2018年11月29日木曜日

観る年代で映画が変わる Part 36 (東京物語)

家の前のハナミズキ赤い実が、小鳥たちにすっかり食べられてしまい、そろそろ
冬の訪れを感じている今日この頃です。

11月24日、朝食後

ワ~やったー!やったー!
テレビを観ていた妻の突然の歓声

自分の部屋で調べ物をしている

「どないしたんや?」

あんた、知らんの? 大阪万博が決まったんや!
「今日が決戦投票の日やったんやでー、あんた、知らんかったやろ?」

「・・・・・」
「とにかく、めでたいことや」

やっぱり、知らんかったんや
誇らしげな、妻の顔

暗いニュースが続く中、久々の明るいニュースです。
大阪の街に、パッライトが照らされたような気分になりました。

2025年 大阪万博が決定、55年ぶり
BIE総会

【パリ=奥山美希、中川竹美】2025年国際博覧会(万博)の開催国を決める博覧会国際事務局(BIE)総会が23日、パリで開かれ、日本時間24日未明に行われた加盟各国の投票で日本(大阪)が選ばれた。大規模な万博としては05年の愛知以来で、大阪では1970年以来55年ぶりの開催となる。過去の万博の開催実績や運営能力の高さなどが評価され、3カ国による争いを制した。
2018/11/24 1:01 日本経済新聞

それでは、日本映画「東京物語」を紹介したいと思います。

東京物語

製作年 : 1953年
製作国 : 日本








監督:小津安二郎/脚本:野田高梧/小津安二郎/撮影:厚田雄春/美術:浜田辰雄/
衣裳:斎藤耐二/編集:浜村義康/音楽:斎藤高順

出演:笠智衆(りゅう・ちしゅう)(平山周吉)/東山千栄子(妻・とみ)/原節子(二男の嫁・紀子)/
杉村春子(長女・金子志げ)/山村聡(長男・平山幸一)/三宅邦子(妻・文子)/香川京子(二女・京子)/
東野英治郎(沼田三平)/中村伸郎(志げの夫・金子庫造)/大坂志郎(三男・平山敬三)/十朱久雄(服部修)/長岡輝子(妻・よね)/桜むつ子(おでん屋の女)/高橋豊子(隣家の細君)/三谷幸子(アパートの女)/
村瀬禪(平山実)/毛利充宏(平山勇)/三木隆(艶歌師)

あらすじ

1953年の夏、尾道で暮らす周吉とその妻のとみが東京に出掛ける。
東京で暮らしている子供たちに久方振りに会う為である。

しかし、長男の幸一も長女の志げも毎日の仕事に追われ、両親をかまってやれない。

二人に寂しい思いをさせまいと、戦死した次男の妻の紀子は、わざわざ仕事を休んで、
2人を東京名所の観光に連れて行く。

両親の世話に困った幸一と志げは、2人を熱海の旅館に宿泊させる。
しかし、その旅館は安価な若者向きの旅館で、2人は騒々しさになかなか眠れない。

翌日、熱海から早々に帰って来た2人に対し、志げはいい顔をしない。
居づらくなった2人は志げの家を後にする。

周吉は在京の旧友と久方振りに再会して酒を酌み交わし、とみは紀子の家に泊まる。

ここでとみは、戦死した夫を忘れて再婚するよう、紀子に強く勧めるのだった。

周吉は旧友に本音をぶちまけるほど泥酔する。
深夜、泥酔状態のところをお巡りさんに保護されて、志げの家に帰ってきてしまう。
そこで志げ夫婦の顰蹙を買う。

2人は、子供たちからはあまり温かく接してもらえなかったが、
それでも満足した表情を見せて尾道へ帰った。

ところが、両親が帰郷して数日もしないうちに、とみが危篤状態であるとの電報が
子供たちの元に届いた。

子供たちが尾道の実家に到着した翌日の未明に、とみは死去した。

幸一と志げは悲しみつつも、間もなくさばさばした乾いた表情を見せる。
とみの葬儀が終わった後、志げは次女の京子に、とみの形見の品をよこすよう催促する。そして志げは、とみよりも周吉が先に死ぬのが望ましかったと主張し、
幸一もそれに同調する。
紀子以外の子供たちは、葬儀が終わるとそそくさと帰って行った。

京子は憤慨するが、紀子は歳を取れば誰でも自分の生活が一番大切になるものだと
いって義兄姉をかばい、若い京子を静かに諭す。

紀子が東京に帰る前に、周吉は上京した際の紀子の優しさに感謝を表す。
そして紀子に再婚を勧める。ここで紀子は初めて、自分の苦悩を吐露する。
独身を通す自分の将来の不安がぬぐえないことを打ち明け、涙を流す。
紀子に、周吉は妻の形見の時計を与える。

小学校の教師である京子は、授業中の教室の窓から、
紀子を乗せて走り去る列車を見送る。


年老いた両親の一世一代の東京旅行を通じて、家族の絆、夫婦と子供、老いと死、
人間の一生、それらを冷徹な視線で描いた作品です。

今日の核家族化や高齢化社会による、さまざまな問題と相通ずる、
時代を超えた普遍的テーマーです。

ローポジションを多用し、カメラを固定して人物を撮る「小津調」と形容される
独自の演出技法で、家族を丁寧に描いています。

家族という共同体が幻想でしかない悲し過ぎる現実を、
独特の落ち着いた雰囲気でつづる。

小津安二郎監督の「東京物語」(一九五三年)は、世界中の映画監督や、批評家から
今日でも、最高の評価を得ています。

一生に一度は観て欲しい作品として、是非お勧めです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回は、再びインド映画「バーフ・バリ」を2回に分けて紹介したいと思います。



2018年10月31日水曜日

観る年代で映画が変わる Part35 (ダンガル きっと、つよくなる 原題:DANGAL)

気温が20度前後と、過ごしやすい日となりました。
近所の神社の秋祭りも終わり、何となく秋の深まりを感じる今日この頃です。


「テレビで、消費税が来年から10%になる言うてたで」
「ホンマに上げるんやろか?」
「みんなメチャ給料安い、ぼやいとるのにな、何考えとるんやろ
「あんた、どう思う?」

「そやな、1997年から給与所得者の実質賃金が15%も落ちとるしな」
「よう、わからんけど、無茶ちやうかな」
「そやけど、もう2回もパスしとるしな、『又パスします』とは言えんのとちゃう」
「安倍さんの気持ち、わからんでもないな~」
「でも、またかもわからんで・・・?」

「よく、『二度あることは三度ある』言うやないの」

「消費税率の引き上げは2013年に、とっくに閣議決定されたことやろ」
「そして、2014年の4月に5%から8%に上げて、景気がメチャクチャ落ちたやんか」
「テレビで経済の専門家がV字復活する言うとったけど、あれは大はずれや
「ホンマ、笑ろてまうわ
「安倍さんは、わざわざ『引き上げます』と言う必要、ないんとちゃうかな」
「延期する時だけ、『今回もパスします』でいいんとちゃう?」

「だったら、なんで新聞やテレビでわざわざ報道発表したんやろ」
軽減税率のことまで、詳しく説明しとったで」
「コンビニで食品を買ったら、中で食べると10%持ち帰りは8%やて、あほくさ

「たぶん、又延期されたら困る人たちがいるんやろな」

「どんな人やろ、アホちゃう、とにかく中止にして欲しいわ
「もし、10%になったら、我が家の対策として、あんたの小遣いは2割カットやで」

「なんでやねん?」

「計算してみいや、1万円使うと消費税が800円やろ、10%になったら8,000円
 しか使わんかったらええねん、消費税はそのまま800円や」

「そんな、無茶やで
「来年でオリンピックの特需が終わるし、給与所得者は働き方改革で残業代も減っとる
「おまけに、トランプさんが中国に経済戦争も仕掛けているしな」
「消費税率を上げるには、最悪の年だと思うけどな」
「更に、来年は『元号』が変わると年やろ」
「元号が新しくなった早々に、景気が最悪になったらどうすんの」

「それは、あんたの考えやろ、日本政府は上げるときにはキッチリと上げるんや」
「庶民のことは関係あらへんね」
「そうなったら、私は、けちるで!!
アマゾンや楽天ヤオフクやメルカリ最大限に利用したるわ」

「みんながそうしたら、景気がおかしくなるんとちゃうかな・・・?」

「あんたは、余計な心配せんでいいの

「・・・・・」


それでは、インド映画「ダンガル きっと、つよくなる」を紹介します。

ダンガル きっと、つよくなる

原題 : DANGAL
製作年 : 2016年
製作国 : インド(ヒンディー語、ハリヤーンウィー語)





監督: ニテーシュ・ティワーリ/ 脚本: ニテーシュ・ティワーリ/ ピユーシュ・グプタ/
 シュレヤス・ジャイン/ ニキル・メロトゥラ/ 撮影: セトゥー/ 音楽: プリータム

出演:アーミル・カーン (マハヴィル)/
ファーティマー・サナー・シャイク (ギータ(青年期))/
サニャー・マルホートラ (バビータ(青年期))/ザイラー・ワシーム (ギータ(幼少期))/
スハーニー・バトナーガル (バビータ(幼少期))/サークシー・タンワル (ダーヤ)/
アパルシャクティ・クラーナー (オムカル)

あらすじ

昔、マハヴィルはアマチュアレスリングのインド代表選手でした。
彼の夢は、国際大会で金メダルを取ること。
しかし、彼の村は貧しく、夢を果たせないまま引退を余儀なくされたのです。
マハヴィルはその夢を、息子たちに託そうと考えました。
ところが、皮肉にも生まれてくる子供は、娘ばかりでした。

十数年後のある日。
長女のギータと次女のバビータが同じ年頃の男の子と喧嘩をして、
打ち負かしたのです。
2人のレスリングの才能に気づいたマハヴィルは、反対する妻ダーヤを説得し、
2人にレスリングの特訓を開始したのです。
ところが、ギータとバビータは、男の子と同じ服装、髪型にさせられ、自分の夢を、
2人に強引に押し付ける父親に反発します。そして特訓をサボるようになるのでした。
ところがある日、友人の結婚式に出席した2人は花嫁から、2人が羨ましいと聞か
されます。
多くのインドの女性は、子供の時は子守や家事の手伝いをさせられ、結婚も自分の意志では決められない。それに比べて、ギータとバビータのお父さんは、2人の才能を伸ばし、将来も自立できるよう一生懸命になっている。
その友人の言葉を聞いた2人は、ハッと目が覚め、態度を改め、特訓に励むのでした。

マハヴィルは、成長したギータを地域のレスリング大会に出場させようとします。
ところが女性の出場に主催者側は驚き、最初はそれを拒みましたが、マハヴィルの
説得で、観客が増えるのではないかと考えた主催者側が、ギータの出場を認めました。
しかし、健闘むなしく敗れてしまいました。

その後、闘争心を刺激されたギータは、数々の大会で連勝を重ねていきます。
ギータに続いて妹のバビータも連勝を重ねます。

ついに、ギータは女子レスリング州大会で優勝します。
州代表となったギータは、国立スポーツ・アカデミーのインド代表団に入り、
国際大会を目指すようになるのです。
ところが、選手仲間や新しいコーチに囲まれて、次第に父親の厳格な特訓方法を
「古臭い方法」と、嫌悪するようになってしまいました。
その結果、ギータは国際大会で勝てないようになってしまいます。
それとは逆に、マハヴィルの特訓方法を遵守するバビータは州大会で優勝して
インド代表団入りを果たしたのです。

スランプ陥ったギータは、妹バビータの助言で父マハヴィルに助けを求めるのですが・・・。

この物語は実話です
原題の「Dangal」は、「レスリング」「ファイター」「尊厳」といった意味だそうです。

レスリングシーンは、本当の試合を観ているような迫力があり、手に汗を握ります。
父と娘の感動シーンも多く、妻は涙を流しながら観ていました。(鬼の眼に涙?)

アーミル・カーンは、今回のお父さん役も素晴らしく、何でもこなせる凄い役者さん
なんだなとつくづく感心しました。

とても熱くなる、本当に面白いスポーツアクション映画です。
是非、お薦めのインド映画です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回は、日本を代表する小津安二郎監督作品「東京物語」を紹介したいと思います。